.is-hidden{ opacity: 1; }

かわさき市民しきんからのお知らせ

いしずえ2020 「困難な問題を抱える女性へのサポート事業助成」

「意志実現しきん いしずえ」は地域の課題解決を目的とした‟しきん”を当財団がお預かりして、その目的ために活動するNPOなどの市民活動団体へ助成するプログラムです。寄付者の思いを形にして残すことを目的にしています。
今回の助成プログラム「困難な問題を抱える女性へのサポート事業助成」は、約20年間女性及び母子の緊急一時保護活動のためのシェルター運営を中心に活動していた「NPO法人グループビボ」がその活動を閉じるにあたって、その残余資金を当財団にご寄付いただいたことから立ち上げたものです。
グループビボの長年の活動とその思いを大切にするため「困難な問題を抱える女性へのサポート事業」を行っている市民活動団体に助成し、課題解決への支援を行おうとするものです。
事業実施期間は2020年7月から2022年3月までです。

助成が決まった市民活動団体は5団体です。

助成が決まった市民活動団体と事業内容は以下の通りです。

【公益財団法人 横浜YWCA】
事業名:一人芝居「電話の女」困難な問題を抱える女性のための啓発活動
事業内容:一人芝居「電話の女」の公演により、広く一般の人にもDVを身近な問題として考えてもらう機会とする。

【NPO法人 レジリエンス】
事業名:ファシリテーター養成講座(川崎市版)
事業内容:DV・虐待被害者の支援者向けファシリテーター養成研修の実施により、支援者のスキルアップと人材育成を行う。

【NPO法人 エンパワメントかながわ】
事業名:川崎市内デートDV予防啓発事業
事業内容:市内中学校・高校・特別支援学校などのうち5校において、教職員向け及び生徒向けのデートDV予防ワークショップを実施する。

【NPO法人 ウィメンズハウス花みずき】
事業名:女性相談事業の拡充
事業内容:これまでの電話相談に加えて、女性グループ相談及び個人の面談での相談など、当事者のニーズに合わせて相談事業を拡充する。

【パソコンサポートまうすなび】
事業名:パソコンスキルを得て次のステップへ
事業内容:パソコンスキルがないと就職が困難な時代になっているため、パソコン操作習得に問題を抱える女性を対象に無料パソコン教室を開催する。

実施した4団体の報告

【NPO法人レジリエンス】
こころのケア講座ファシリテーター養成研修
こころのケア講座を開催するファシリテータースキルを学ぶ研修を開催しました。
通常は有料の研修ですが、助成事業により無料の研修開催を2020年12月6日に実施しました。内容は「DVトラウマを理解する」「トラウマに対応するツール」の2講座です。
コロナ禍の中、会場での研修と併せてオンライン研修も実施し、会場参加14名・オンライン参加18名となりました。
DV被害者などの支援を行っている人向けの講座で、参加者は相談員の方、被害者の支援者の方、教育関係者の方、被害者に関わる方などが参加し実践的な研修となりました。
参加者の方からは、今後研修の成果を実践に活かしたいとのご意見を多くいただきました。

【パソコンサポートまうすなび】
パソコンスキルを得て次のステップへ
2020年8月から2021年6月までの期間で、就職のためにパソコンスキルを得たいという女性向けに、入門講座Ⅰ・Ⅱ、初級講座(ワード・エクセル)、中級講座(ワード・エクセル)、ZOOMに挑戦など12回のパソコン講座を無料で開催しました。延べ80人近くの参加者があり、パソコン初心者も気軽に受講することができる内容となりました。受講された方々は就職に繋がったり仕事への自信が生まれたりと、目標とした成果を達成することができました。

※上記の2事業とも「川崎市男女共同参画センター」との共催事業として開催することができ、当初の目標を上回る成果が得られました。

【NPO法人ウィメンズハウス・花みずき】
女性相談事業の拡充
2020年7月から2021年7月までの期間で、従来の無料電話相談に加えて面接相談、グループ相談の拡充を行いました。電話相談では1対1の対応が基本となりますが、面接相談やグループ相談では相談と支援をチームとして取り組むことができ相談事業の拡充につながりました。コロナ禍ゆえの相談や新たな公的機関、また、新しい支援団体からの紹介による相談等もありました。
月に一度、相談員やスタッフ向けの研修を行い相談・支援スキルの向上に繋がりました。
期間中の相談者の延べ人数 約500名 
期間中に公的支援や自立への次のステップにつながった方の延べ人数 約650名

【NPO法人エンパワメントかながわ】
川崎市内デートDV予防啓発事業
デートDV(恋人間の暴力)は、10代のカップルの3組に1組で起きているとても身近な問題です。今回の事業は、10代のうちにデートDVを予防啓発することで、DVや虐待の被害を未然に防ぐことを目的に、川崎市内の中学校や高校でのデートDV予防教育を普及し、川崎市におけるデートDV予防教育の継続的予算化を目指したものです。
2021年2月から2022年3月までの期間に、中学校1校、特別支援学校高等部2校、高等学校2校、高等学校及び特別支援学校の教員向け研修を各1回実施しました。
寸劇を交えながらのワークショップ形式で実施し、生徒からは「ためになった」「理解できた」という声が多く寄せられ、先生方からは継続的な取り組みの希望が寄せられました。
新たに特別支援学校で実施できたことも含めて、目標を上回る成果が得られました。

実施した1団体の報告

【公益財団法人 横浜YWCA】
朗読劇「ひまわり~DVをのりこえて~」の公演
当初は2021年の春に一人芝居「電話の女」を公演する予定でしたが、コロナ禍により公演を延期しました。長引くコロナ禍の中、一人芝居「電話の女」の演者の方が体調不良のため公演できないこととなり再度検討した結果、演目を朗読劇「ひまわり~DVをのりこえて~」に変更し「市民劇団オンリーワン」の方々が公演してくれることになりました。
2023年2月26日川崎市平和館で公演しました。参加者100名を目指しましたが当日は60名の参加者でした。参加者の3割が男性だったことは予想外でした。DV被害者が加害者にどのように追い込まれていくのか、被害者の心理状態など、なかなか知る機会がないDVの実態について知ってもらう機会になりました。
また公演当日に川崎市の担当職員も駆けつけてくれて、川崎市におけるDV被害者への支援策の説明もしてもらい有意義な時間になりました。

お知らせ一覧へもどる